gemütlich 心地の良いこと

ドイツパンに比べたらドイツ語とはなかなか仲良くなれませんが、それでもいくつか肌感覚で親しんでいる言葉があり、そのひとつがgemütlich-居心地良い-です。

今年、すべてのカレンダーを白紙にせざるを得ないような状況になって、そのなかで何をどうしていけばいいのか。正解を見つけることはとてもじゃないけれど不可能に思われるので、とにかく頭に浮かべるのはこの言葉です。周りのお客さまにとっての、まだ見ぬちょっと遠くのお客さまの、一緒に働くスタッフの、そして自分の家族、自分自身にとって何がgemütlich だろうか。それをよく考えます。

今このブログを書いているのは、タンネの2階にこの春できたタンネラウムの窓際。窓からはもさもさの緑、少し視界をそらすとあちこちの棚から壁から絵と目が合います。手前味噌ですが、世界に流布する辛いニュースから遠くへ来たかのような感じは錯覚だと知っていても、私には今一番の心地良い場所です。

皆さんにとって今はなにがgemütlichですか?どうか身の回りにどんなに小さくとも「心地良いこと」があることを願ってやみません。そしてもしも幾つかアレもコレもと次々と思い浮かべることができるとして、そのなかに「ドイツパンでお腹を満たす時間」も含まれていたらかなり嬉しいです。自分勝手ですが、そんな空想を膨らませるのも、私にとってのひとつのgemütlichかもしれません。

ブログというより、店の宣伝のようになりましたが。また明日も店頭で皆さまにお目にかかれることを楽しみに、今日はPCを閉じます。