タンネのパン・菓子について

本日はタンネへお越しいただき、たいへんありがとうございます。
パンの消費がお米の消費を超えたという報道もある昨今です。朝食やスナックとしてのみならずさまざまなパンが食卓にのぼるようになってきました。中でもドイツパンは、小麦をはじめとする様々な穀物本来の豊かな香りと深い味わいで、献立の幅をグッと拡げる可能性を秘めています。
その魅力の一端をご紹介いたします。

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ドイツパンは種類が多い! /近世までは、ドイツで食べるものの70%近くをパンが占めていた というだけあって、その種類は400とも600ともいわれます。食卓のメインともなりうるドイツパンは形状のみならず、味わいのヴァリエーションも豊富です。

*ドイツパンは噛み応え! ある時、ドイツ人に「ドイツパンの特徴を簡単に言うと・・?」とアンケート調査をしてみました。圧倒的に多かった答えは、“噛み応え”と“香ばしさ”。
私たちが“ふわふわ”とか“焼き立て”をイメージするのとは随分違いますね。

*ドイツパンは黒くない! ドイツパンといえば黒いものと思われがちですが、それは一部のパンに過ぎません。残念ながら小麦の栽培できる北限を超えていた北ドイツでは確かにライ麦パンが主流でしたが、それも小麦が様々な比率で配合されているものが殆どです。もちろん小麦だけの真っ白でフワフワしたパンもあり、ほのかにライ麦が香る程度のごく薄茶色のパンもあり、しっかり酸味のあるライ麦中心のパンもあります。そもそもライ麦は粉に挽いてしまえば薄い灰色なので、そのままでは黒いパンになりません。

*ドイツパンは繊細に楽しむ! おやつにするパンならいざ知らず、そうでなければパンをそのままガブリと齧りつくような食べ方はしません。小型の食事パンは厚みを真半分に切って、切り口に上質なバター、季節のジャム、黒い森名物の蜂蜜などをたっぷり塗って、或いはハムやチーズをのせていただきます。大型のパンも薄くスライスしたら、そのパンとの相性を考えて一枚に一種類ずつのものをのせて食べます。パンだけでなく乳製品もハム・ソーセージ類も質が高く種類が多いドイツでは、大きなショーケースの前でじっくりハムを選び、パンを選び、チーズを選ぶ買い物客の姿をよく見かけます。
たいへんな数の中から、頭の中で“今日の組み合わせ”を考えているのでしょう。

*ドイツ語のブロート(パン)は、250g 以上の大きさのものを指します。

*ドイツパンにも季節がある! 日本人が旬の味を大切にするのと同様に、ドイツ人も季節の味覚を多いに楽しんでいます。パンにももちろんそれがあります。日中もマイナス気温になる冬季には、暖かい服を着込むだけでなく身体にも脂肪をつけて凌ごうというのでしょうか、カロリーの高い商品が多く店頭に並びます。ドーナツの原型と云われる、揚げパンの「ベルリーナ」はその代表です。待ち焦がれた春の復活祭シーズンには、一転、卵をたくさん使った贅沢な生地の、そして優しい口当たりのパン(イースターブロート等)が、そしてクリスマスを迎える時期には聖ニコラウスのパンや、スパイスをきかせた焼き菓子が、それぞれ賑やかに店を彩るのです。もちろんそれらは宗教行事や地域のお祭り、家族行事とも結びついており、例えば、結婚祝いに長い編みパン、長寿のお祝いに亀のパン・・・と、ドイツでは暮らしにパンは幅広く関わっています。